デジタルSWRメータの作製1 =方向性結合器の作製=
アマチュア無線をやっているわけなんだけど,私は個人のSWRメータを持ってない.
いつも社団のやつをお借りするなどしていた.
なので前々からSWRメータがほしかった.
というわけでgoogleでいろいろ検索したらよさげな記事を見つけたのだ.
[ham][tech] 自作デジタル SWR 計 (進行波・反射波電力計) | Tue, Nov 11. 2014 - 氾濫原
タンデムマッチという比較的広帯域な方式で,方向性結合器を構成している.
その方向性結合器からの出力をログアンプで受けて,パワーを対数電圧に変換.
それをADCにかければ,dBmメータができるというわけ.
SWRは,SWR=(sqrt(Pf)-sqrt(Pr))/(sqrt(Pf)+sqrt(Pr))で表せるわけなので,これをマイコンに入れてあげればいいわけだ.
なんとシンプルな仕組みだろうか.
これなら高周波工作がロクにできない私にでもできそうだ.ということで作ってみることに.
まずはコアが必要だということで,タンデムマッチ用のコアを買う.
秋葉原に行ったときに,千石で買った.先ほどのブログで推奨されていた,FT82-61を用いた.30ターン巻き巻きする.
そうしたらまずは方向性結合器を作る.
適当なシャーシに穴をあけてMコネのレセプタクルをつけて,この2つのコアの結合を疎にするようにGNDでシールドする.
そうして,同軸などをはんだ付けして,方向性結合器部分は完成だ.
なんてシンプルなんだろう.
仕組みも作っているうちにすぐに理解できた.
こんなに簡単に方向性結合器が作れるとは思わなかった.
まだ測定してないから特性はわからんけど.
とりあえず今はこんな感じです.
今はログアンプ検波から,マイコン関連の基盤を作成している.
めんどくさいのでエッチングしたいと思う.
金属皮膜抵抗でATT.とかを構成したいのだが,手持ちがないので買いに行かなければならない.
早く完成させたい.
ルータ/スイッチ設定用コンソールケーブルの作成
最近,ネットワーク機器であるルータを設定する機会があったのだが,コンソールケーブルを持っておらず,お借りすることになる事案があった.
普通の家庭用のルータとかだと,ネットワークにはすぐ接続できて,設定もGUIなのでこう言うケーブルは必要ないんですけど,Ciscoとかの事業用のルータなどを設定する時は,このケーブルが必要になったりする.
そういうことで,コンソールケーブルを自作することにした.
Cisco社純正ケーブルを分解した人がいて,その人の情報を参考にした.
ピンアサインは以下のようになっていた.
この通りに配線すれば動くはずだ.
ということで作っていく.
色々と検討したのだが,最終的には,小型であるとよいと感じ,アダプタをつくることにした.
普通のコンソールケーブルを作ってしまうと,持ち歩く時にケーブルの線の部分がかさばってしまう.
そのため,シリアルのコネクタとRJ-45コネクタを設けた変換器という形で実現することにした.このRJ-45端子に普通のストレートケーブルを接続し,もう一方をコンソールポートに接続すると設定ができるというワケ.
ネットワーク機器を設定しようとしているのだから,現場にはUTPストレートケーブルは1本くらいはあるはずなので,苦労することはないと思う.ただ,USB-シリアル変換は必要なんだけどね.これは持っていくしかないかな.多分大抵現場にもあるけど.
というわけで,まずは変換器のケースを加工することにした.
ケースとしては,秋月で売ってるシリアルコネクタのシェル(http://akizukidenshi.com/catalog/g/gC-00034/)を活用.
これは普通にシリアル接続するケーブルを作る時によくお世話になったので,手持ちがあったし,最近はなかなか使わなくなったのでこれを使うことにした.
このシェルをカッターナイフの刃をバーナーで熱して加工する.
このシェルはシリアル側のコネクタはそのままいい感じに固定されるが,RJ-45をつけるところを作る必要がある.
RJ-45コネクタをシェルの側面からアクセスできるようにするといいかんじにRJ-45コネクタが収まったので,そのように加工する.
こんな感じ.この大きな四角い穴にRJ-45コネクタが来る.
シェルが加工できたら,早速半田付けをする.
先ほどのピンアサインの通りにはんだづけするだけだ.簡単.
今回は昔よくラッピングワイヤとして使われていたETFE線を使った.
通信するだけだから問題ないと思う.本当はもうちょっと太い線を使いたい.
で,半田付けをしたあとは線を軽く引っ張ってすぐに外れたりしないかどうか,他の線とショートしていないかなどを念入りにチェックする.
私はここでテスターを用いてきちんとピンアサインが正確かチェックした.
いい感じにETFE線をぐるっとしてケースに入れてみた.
ノイズの問題とかはあると思うけど,高速な通信ではないので気にしないことにする.
いい感じにケースに収まることが確認できたら,RJ-45コネクタをエポキシ接着剤で接着.
ついでに,ETFE線が動かないように,隙間の部分にもエポキシを入れて,耐故障性の向上を図る.エポキシで隙間を埋める感じで.
それと同時に,もう一方のケースもエポキシで固定.
エポキシは便利だ.
こんな感じで完成になる.
こんなに簡単に作れるので,みなさん是非作ってみてください.
なお,RJ-45に接続するするケーブルを間違えないようにしたいですね.
ストレート仕様の変換器にクロスなんかをつなぐとまずいです.
大抵はそんなことはないと思いますが.
これでいつでもどこでもルータ/スイッチの設定が出来ます.
Canon MP640プリンタ給紙機構の修理
Canon MP640の給紙機構が壊れた.
後トレイから給紙しようとすると,用紙が詰まった旨の表示が.
一度に用紙を何枚も送ってしまっている.
Yahoo知恵袋のあるトピックにこう書いてあった.
=============
電源が入った状態か、正しく電源を切った状態で、後トレイのふたを開け、紙を乗せるところの板が上がって給紙ローラーに接触していれば故障です。
部品を交換しなければ直りません。
=============
とのこと.
なるほど確認してみると紙を載せるところが見事に給紙ローラに接触している.
こういう風になるとなんか悔しくて直してやろうという精神が働いたのでまずは分解することに.
いろんなものを分解してきたので,経験を生かしていいかんじに分解.
制御基板.ビューティフォー.
ありました,パキっと割れたカムです.
相手側のカム.なるほど.これは直せそうですね.
というわけでさっそく採寸.
部品の大まかな型取りをして,ノギスやらスケールやらで出来るだけ正確に寸法や角度を出します.
(ちなみにボスはφ7.8です.記載されているφ8ではありませんでした.)
その寸法をもとに,3Dモデルに落とし込みます.
そして3Dプリンタでその部品を印刷.
なかなかいい感じに再現できてます.
細かいところはカッターナイフやらを熱してあげて,溶かす感じで再加工.
微細なところはこれでいいのです.
ということで,
こうなりました.
壊れていた頃は,真ん中の上側の大きなローラ(給紙ローラ)が用紙を載せるところに常に当たっている状態だったのですが,この写真では当たっていません.
動画もどうぞ.
前までは,常に用紙が給紙ローラに接触した状態で,一度に何枚もの用紙が送り出されてしまう状態だったのですが,修理後は,送る際に跳ね上げ機構が動作し,一枚送った後に,きちんと元の状態(跳ね上げ機構が下がっている状態)に戻っています.
これは作製したカムがちゃんと動作しているという事を意味しています.
ということで直すことができました.めでたし.
# 追記(2018/01/09)
ブログをを見てくれた方からの要望があり,ここで作ったモデルのカムは,DMM 3Dプリントに出品しています.
本日までで30個を超える購入があり,皆さまが修理にチャレンジしていただいた修理報告も多数受けております.ありがとうございます.
μPC1658Gを用いたローノイズ(?)アンプ
を作った.
かなり昔のICなので,今普通に手に入るやつと比べてしまうと,どうしても劣ってしまうけど,まぁどっかには使えるでしょうということで,もったいないので練習がてら作ってみた.
1000pFのCと,帰還抵抗を少し.
あとはSMAをはんだ付けして終了.
クランプダイオードはつけなかった.
つけたくなったらつければいいだけなので.
半田付け...下手になってる....
(かなり久々にはんだごてに火を入れました)
精進しなければ....
第16回CW王座決定戦コンテスト結果
11月に参加した第16回全日本CW王座決定戦コンテストの結果が出てました.
小生は,135,252ptsで31位という結果でした.
このコンテストへは初めての参加でしたが,非常にレベルの高いコンテストだと思いました.
ストレートキーで手首が痛くなったことを思い出しました.
まだまだ精進しなくてはなりません.来年はオーナメント目指して頑張ります.
135,252ptsというスコアでしたが,クレームドスコアが135,252ptsと,1つもミスコピーがなかったようです.
これは非常にうれしかった点でした.
これからも,精度,速度,技能向上に努めたい思います.
=====第16回全日本CW王座決定戦=====
Call:JP7FKF/7 (QTH:060101)
QSO: 126
POINT: 135,252pts
RANK: 31位
需要
この記事を見てくれてるひとがわりかしいるみたいなんだけど,需要あるのだろうか?
需要あるなら回路図とかも詳しいこと書いてみようかとも思うけど....
あんまりないかな...
MSI GeForce 560Ti Twin frozrのファンの修理 -N560GTX-Ti Twin Frozr II OC-
朝起きたらいきなりパソコンがダウン.
再起動してもディスプレイにブロックノイズが出て,応答不能になり続け,困ったもんだな思っていたら,なんとグラフィックボードのファンが回っていない!
もうかなり前に買ったグラボ,ずっと使っていたからなぁ...そろそろ寿命か...とも思ったけど,自作er,ものづくり屋としての精神が,使えるものは直して使うのだ!と訴えかけ,直してみることに.
止まったファンを触ってみるとなんとものすごく熱い.
触っていられない.やけどする.
グラボ自体も熱いし,熱暴走のようだ.
ははーん.モータが何等かの抵抗を受けてストールしているな,と目星をつけ,手で回してみても抵抗を感じる.
まずはモータを分解.
かなりお世話になっている.でもまだまだいけます!現役現役.
アウターロータのブラシレスモータになっているらしい.
モータの型番はヒートシンクにとまっている3本のねじを外すとファンが外れて見れた.
でもアウターロータなので,モータを外さなくても,ロータは外すことができる.
ドライバーやニッパーなどで,羽や筐体を折らないように丁寧に.
うまくやるとスポッと外れる.羽の中心のところのグリスがカピカピ.
パーツクリーナやグリスで錆などを洗浄,グリスアップを施す.
ここまできたらあとは戻すだけ.
これだけでいいんです.簡単.
軽く力を入れて戻すだけ.
軽く羽を回すとスムースに回るようになっています!
大成功.
熱暴走というめんどくさい問題ですが,こんなに簡単に直せた.
あとはMSIのAfterburnerなんかを使って適当にファン回転数を上げて慣らし運転.
熱暴走により使えなくなることもなくなり,めでたしでした.
// ストールしてた時はたぶんキュリー温度を超えるくらいまで熱くなってたんだよなぁ...
// コイルによって渦電流が流れてIHと同じ仕組みで発熱したのか?
// どっちにしろキュリー超えて磁石の磁性が変化していたらやだなぁ....