ルータ/スイッチ設定用コンソールケーブルの作成
最近,ネットワーク機器であるルータを設定する機会があったのだが,コンソールケーブルを持っておらず,お借りすることになる事案があった.
普通の家庭用のルータとかだと,ネットワークにはすぐ接続できて,設定もGUIなのでこう言うケーブルは必要ないんですけど,Ciscoとかの事業用のルータなどを設定する時は,このケーブルが必要になったりする.
そういうことで,コンソールケーブルを自作することにした.
Cisco社純正ケーブルを分解した人がいて,その人の情報を参考にした.
ピンアサインは以下のようになっていた.
この通りに配線すれば動くはずだ.
ということで作っていく.
色々と検討したのだが,最終的には,小型であるとよいと感じ,アダプタをつくることにした.
普通のコンソールケーブルを作ってしまうと,持ち歩く時にケーブルの線の部分がかさばってしまう.
そのため,シリアルのコネクタとRJ-45コネクタを設けた変換器という形で実現することにした.このRJ-45端子に普通のストレートケーブルを接続し,もう一方をコンソールポートに接続すると設定ができるというワケ.
ネットワーク機器を設定しようとしているのだから,現場にはUTPストレートケーブルは1本くらいはあるはずなので,苦労することはないと思う.ただ,USB-シリアル変換は必要なんだけどね.これは持っていくしかないかな.多分大抵現場にもあるけど.
というわけで,まずは変換器のケースを加工することにした.
ケースとしては,秋月で売ってるシリアルコネクタのシェル(http://akizukidenshi.com/catalog/g/gC-00034/)を活用.
これは普通にシリアル接続するケーブルを作る時によくお世話になったので,手持ちがあったし,最近はなかなか使わなくなったのでこれを使うことにした.
このシェルをカッターナイフの刃をバーナーで熱して加工する.
このシェルはシリアル側のコネクタはそのままいい感じに固定されるが,RJ-45をつけるところを作る必要がある.
RJ-45コネクタをシェルの側面からアクセスできるようにするといいかんじにRJ-45コネクタが収まったので,そのように加工する.
こんな感じ.この大きな四角い穴にRJ-45コネクタが来る.
シェルが加工できたら,早速半田付けをする.
先ほどのピンアサインの通りにはんだづけするだけだ.簡単.
今回は昔よくラッピングワイヤとして使われていたETFE線を使った.
通信するだけだから問題ないと思う.本当はもうちょっと太い線を使いたい.
で,半田付けをしたあとは線を軽く引っ張ってすぐに外れたりしないかどうか,他の線とショートしていないかなどを念入りにチェックする.
私はここでテスターを用いてきちんとピンアサインが正確かチェックした.
いい感じにETFE線をぐるっとしてケースに入れてみた.
ノイズの問題とかはあると思うけど,高速な通信ではないので気にしないことにする.
いい感じにケースに収まることが確認できたら,RJ-45コネクタをエポキシ接着剤で接着.
ついでに,ETFE線が動かないように,隙間の部分にもエポキシを入れて,耐故障性の向上を図る.エポキシで隙間を埋める感じで.
それと同時に,もう一方のケースもエポキシで固定.
エポキシは便利だ.
こんな感じで完成になる.
こんなに簡単に作れるので,みなさん是非作ってみてください.
なお,RJ-45に接続するするケーブルを間違えないようにしたいですね.
ストレート仕様の変換器にクロスなんかをつなぐとまずいです.
大抵はそんなことはないと思いますが.
これでいつでもどこでもルータ/スイッチの設定が出来ます.