JP7FKFの備忘録

ヒトは,忘れる生き物だから.

2x4突っ張り方式で本棚を作った話

一人暮らしでそこまで広くない部屋に住んでるとどうしても気軽に本棚だとかの大型の家具を置いたりする決断ができずにいた.置いても場所を取るし,引っ越すときに次の家で活用できるかわからないし,結局買えない.

ところが最近は2x4などの木材を使って突っ張る方式で柱を立てて簡易的な家具を作ることができるものがある.ちょうど自宅に収納スペースがなくなってきていて困っているところだったので,この方式でDIYしてみようと思った.

突っ張り方式にもいろいろあるようでバネ圧を利用する方式(ディアウォールなど)や,一般的な突っ張り棒のようなネジを利用する方式(今回使うもの),あとはジャッキのような方式(突っ張りジャッキとかいう商品名で販売されている)があるらしい.突っ張りの強さによって使い分けたりすると良いようで,バネ<ネジ<ジャッキの順で強く突っ張れる傾向にあるよう.強く突っ張れればもちろん耐荷重等の制限もより幅広くなるようだ.

今回は手始めに下記のようなネジを利用した突っ張り方式でやってみることにした.

近くのホームセンターで2x4材と1x4材を調達し,所望の長さに加工してもらった.今回は加工してもらって自宅までハンドキャリー.2mくらいあったのでちょっと大変だったが近距離だったのでなんとかなった.一本物のほうが強度的に強そうな気がしたので一本にしてみたが,下記のようなパーツを使えば分割して持ち運んで構築時につなぐことも可能である.正直強度はあまり変わらない気もする.ちゃんと平面が出ていて合わせてあれば,2x4の縦方向であれば7割以上強度は保たれるような気がする.完全に勘だけど.
// もちろん切断下方向と同方向のせん断,曲げ応力は全然もたないだろうが,2x4を突っ張る場合切断面に垂直に圧縮応力がかかる形になるので,よほど条件が悪くない限りそれなりに強度が出そう,ということである.

あとは適当に2x4と1x4をつなぐ金具や,落下防止に使うようなパーツを揃える.今回は初手としてワイヤの張力を利用する方式を試してみた.ただしこれは実は失敗で,ワイヤを張り出すためのバーの強度が不足しがちになってしまった.後ほど画像で紹介するが,ワイヤ張力を利用するのは文庫本などの奥行きが小さいものだけに採用し,奥行きがあり張り出しが大きいものはLアングルに1x4をネジ止めして落下防止を施した.

これらを適当に組み合わせてつくった.

手順に従って2x4を2本使って柱を立てるが,かんたんにできた.垂直を見ておいたほうがいいので,水準器を使って垂直を見た.Tjimaの水準器をしばらく前に買っていたけど,活躍してくれた.Tajimaの製品はモノがよくて助かる.コンベックスメジャーとか,カッターナイフとか,電工ナイフとかもTajimaのやつを使ってるけど,全部気に入っている.

2x4自体が多少反っていることもあるが,そこは中央部付近で垂直を見るなどする. 続いて1x4をためしに止めて,強度の確認や本を実際に載せて張り出しのイメージをしていく. f:id:jp7fkf:20210503021631j:plain

見ていただけるとわかると思うが,空間を有効利用するために棚自体は天井付近に構成している.これで下の部分はまた違う用途に拡張して利用できるし,ロボット掃除機フレンドリーになるのもいいところ.下が狭いと空間が狭く感じるので足元は広いほうがいい. これでイメージが付いたら一気に仕上げていく.2x4, 1x4にタッピングをバシバシ打っていく.Makitaのペン型インパクトを持っていたので,これで.ペン型は小回りがきいていい.

ワイヤはそこまで張力をかける気はないので,電線用の丸型端子を圧着してネジ止めした.そんなこんなで完成. f:id:jp7fkf:20210503021731j:plain

棚板が1x4だと重たい技術書をたんまり載せた際の強度が心配だったが,やや歪みがあるものの,まだ余裕がありそうなくらいであった.もし今後湿度とかの影響で顕著に反ってきたりして危険性を感じたら1x6にするとかして強度をあげようかと思う(実は棚板を1x6にするか悩んだものの,価格が1x4の2倍以上したので1x4を選んでいた). 柱自体の強度については全然余裕がありそう.棚板自体も構成物の一部なので,これも強度を増加させる要因になっている.柱自体が歪んだりするのを抑えてくれていていい感じ.

落下防止のワイヤも板も,十分に効いていていいかんじである.手が滑って意図せず手前に本を倒してしまってもワイヤや板が受けてくれて落下が防げている.ワイヤについては全部の重量が一気にワイヤにかかったりすると不安があるが,そういうシチュエーションは常用する上ではあまり考えられないのでいいかと思っている.地震のときはどうなるかわからないが,たぶん持ってくれる気がしている. 落下防止のワイヤや板があるが,奥行きにやや余裕をもたせている(2-3cm程度?)ことや,高さにも余裕をもたせているので,本の背表紙側を軸に回転させてやる感じで出し入れができるようになっている.収納する本のうち一番大判な本をあてて現物合わせで位置決めをしているので,ピッタリである.

というわけで,いい感じに本が収納できるようになった.めでたし.