TPA3122D2を用いたD級アンプの製作
とある時にこんな動画を見た
小さなIC一つで,スピーカを駆動できるアンプを作ることができるという動画.
私は別にオーディオ愛好家とかそういう人間ではないが,父がかつて使っていたスピーカとプリメインアンプやレコード用のターンテーブルなどが余っている.
これは眠らせておくにはもったいないので,スピーカをもらうことにして,それを駆動するプリメインアンプはデカくて仕方ないので,小さなサイズでスピーカを駆動できるものがあればなと思っていた.
自分はなにかとできそうなことは自分でできるだけ作りたいタイプな気がしなくもない.
アンプは音質にこだわろうとするときりがなく,だいたい両電源が必要だったりめんどくさい.
今回はこのD級アンプICで小型のスピーカを駆動できる程度のアンプを作ることにした.
回路図などはまだ全然ノウハウがないのでだいたい動画と同じ.
かつてオペアンプでオーディオミキサを作ったことがあるのでだいたい何をやっているかはわかる.
D級アンプは,PWM波形の出力をLCを用いたフィルタでなめらかな波形にすることで音声波形にしている.
効率がいいのはPWMを用いたデジタルだからということで想像がつくと思う.
普通のA級アンプなどはバイアスが多かったりしてなにかと損失が大きい.
音質にあまりこだわりが無ければD級でも十分楽しめると思う.
このICを使えば少ない外付け部品で高効率のアンプができる.
最大出力は15W+15Wで,普通ならこんなもんで十分だと思う.
このICはBTLとSingle Endの両方実装できるらしいが,今回は1つのICでステレオを実現したかったので,SEを選んだ.
久々のはんだづけで多少技術の低下がみられたが何とか実装した.
写真の基盤の左上あたりにPIC12F1822が載っていて,スイッチ付きボリュームのスイッチのON, OFFに合わせてアンプに電源を供給するFETのON,OFFの制御,スピーカー出力リレーのON(ポップ音の低減のため),OFF制御,電源LEDの制御(電源が入ってからリレーがONになるまではLEDはBlinkingさせ,リレーがONとなると点灯状態になるようにしてある.)
アンプに電源を供給してから約2.4秒後にリレーがオンになる.
長い気もするけど特に気にしていない.プログラム変えればどうにでもなるし.
使いづらかったら検討する.
また,出力リレーがONになる前に,スイッチ付きボリュームがOFFになったときは,
出力リレーをONにしないようにしてある.普通のことだけど,プログラムに起こすとひと手間増える.
シャーシも加工した.
これは背面.
左から電源のDCジャック,入力のRCA端子,出力の陸軍ターミナルの予定.
陸軍ターミナルの手持ちがないので今は組み上げができない.
表面はLEDとボリュームの穴をあけるつもりだったが,シャーシ加工をしようとしていた時の自分は頭がおかしかったらしく,スイッチ付きボリュームを使っているのにもかかわらず,電源スイッチ用の穴をあけてしまっていた.
余計な穴が一つあいてしまっていてどうごまかそうか思案している.
まぁ,スイッチ付きボリュームをただのボリュームに変えて,
電源スイッチを他につければ解決ではあるのだが.
陸軍ターミナルの入手後にシャーシに実装しようと思う.
ちなみにテストしたところ結構いい音質だと思う.
こだわらない人ならこれでスピーカからの音声を十分楽しめると思う.
オーディオアナライザなどが借りれるのでいつか測定してみたい.シャーシにちゃんと入れてからね.
オシロで出力波形も見てみようと思う.
自分は24Vの電源で使う予定なのでどの程度で波形のクリップが起こるのか気になる.