小型の定電圧電源の改良
かつて電子工作に首を突っ込んですぐのころに,まずは電源がほしくなって作ったことがあった.
ACアダプタからの入力を可変型3端子レギュレータを使って降圧し,お好きな電圧を得れるというとても簡単なものである.
あほみたいに簡単なのでこんなの使っててちょっと恥ずかしくなったのと,電圧調整ができるのはいいがモニタするときはテスタ当てて電圧を測ってやらないといけない.
電圧調整するたびにテスタ当てるのは大変めんどくさいと前から不便を感じていた.
先日某大学を受験した際に帰りに秋葉原のaitendoに立ち寄った.
そこで目にしたのがこの30円の7セグ.
30円と言う値段に釣られて2個買った.
小さいし,これを表示器にして,電圧と電流を出せばいいんじゃねとか考え始めた.
さっそくマイコンを引っ張ってきて回路のテストとプログラミングを始めた.
で,さっそく問題.ピンアサインが全く分からない.
ggっても出てこない.
とりあえず適当に総当たりすることにした.
"例の"可変電圧電源で電圧を加え,適当な抵抗をつけて,総当たり.
挙動から想定されるピンをメモっていった.
無事すべてがどの機能をするかは分かった.
しかしここで問題があった.どのピンを接続してもデシマル(小数点)が点灯しない.
電圧,電流は小数点無いとつらいぜ....とか思いつついろいろggった.
ggったところどうやらこれはデシマルは点灯しない仕様らしい.
中央のコロンは点灯するのになんでデシマルが点灯しないんだよという愚痴をこぼしつつ(この7セグは時計に使うとよいですね),仕方なく電圧は真ん中に小数点があると見立てる(つまり一番左が十の位,2番目が一の位,3番目は1/10,4番目は1/100)ことにした.
電流は,4ケタそのまま使って単位をmAとすることにした.
このレギュは1.5Aまでは普通に使えるらしいので,1500mAをMAXとすることにすると,全く問題ない.
回路を一通り実装したのでプログラミングをした.
実は7セグを駆動したことはあるが,ダイナミック点灯は仕組みや回路こそ知っているものの自分で実装したのは初めてだった.
適当に勘で実装したけど,それなりに点灯した.
うーん.なんかひとつ右の位の数字が残像のように残っている.
でも見えないというわけではない.
原因はDelayをかける位置でした.うん.大事ですね.
無事点灯させることができてほっとした.
電圧計は,出力ポートの電圧を適当に可変抵抗やら固定抵抗やらで分圧してADCに入れた.電流計は,シャント抵抗に0.5Ωで10Wなセメント抵抗が余っていたのでそれをつけてやって,電圧を見てオームの法則より電流を出す.シャント抵抗から得られる電圧は低いので,オペアンプで増幅している.可変抵抗による非反転増幅で,最大8倍くらいに増幅できるように設計した気がする.増幅後の電圧をやはりADCに入れてる.
ADCにローパスフィルタを付けるか迷ったけど,めんどくさいのでやめた.
ちなみにADCのリファレンス電圧はマイコンのVddにしてる.シャントレギュも使っていない適当っぷりである.(マイコンのVddはシリーズレギュで降圧してる)
はじめは,ADCで得られたやつを正しい電圧や電流に変換したやつをそのまま7セグに出してみてたけど,7セグの数値が揺らぎ過ぎてお話にならなかったので,次は数十回の平均を取ってみた.しかしあまり改善せず.
こういうときはmedianだろということで適当にC言語でmedianを実装し,適用したみたところいいかんじになった.
最後に電圧の分圧で使ってる可変抵抗と電流のオペアンプの増幅率を決定する可変抵抗を,実際の電圧や電流をに応じてキャリブレーションしてやっていいかんじになった.
少しくらい誤差はあるものの,別にこの程度の電源なので問題ない.
左側のスイッチは電圧モードと電流モードを切り替えるやつ.右上がメイン電源.
5V出力時.
5Vを100Ωの抵抗にかけているので50mA
実際は結構ゆらいでいるが,あまり問題にならないと思う.
精密に測定したいならDMMとか使いますよね.
(電圧はあまり揺らがないのだが電流はわりと揺らぐ.)
(この測定のときは45~53mAとかを揺らぐ感じ.)
まだあまり使ってないが,やはり電圧計があるだけで楽になるものだと思う.
電流計はおまけ.
小さい工作だけどいろいろmedian実装したりいい経験になった.
余談だけど中身は大変汚いです.
やっぱり面実装にしたほうがスマートだよね.