WSJT系の備忘録
いろいろリファレンスを読んだので,「へー」と思ったことを書いてみる.
すでに知っていた部分は書かない.
WSJT-X
TUNEボタン: TXしてJT65等の単一トーンを発生させる.クリック音やグリッチ音が含まれないか,綺麗な信号かを確認する.
PCのミキサを調整して,TX POWERが10%程度低下する程度に出力レベル調整すると良い.アンテナチューナ等の調整にも使える.
送信に関して,受信と送信にはもちろんフィルタがあり,受信に関してはバンド幅を設定できるものが多い.
できるだけ幅広い周波数を受信てできるようにしておく.最低4kHz程度あるとよい.
ただ,送信に関してはフィルタされているものが多い(2700Hz以上あたりで).TXフィルタの帯域をいじれればよいが,そうでないものなどには
Splitモードを用いると良い.WSJT-X v1.1からはVFOAとVFOBを用い,VFOBの周波数を送信する場所に合わせて自動的に調整するとことで,
TXのオーディオ信号が1kHzから2kHzの中に入るようになっている.CATとSplit TXをONにしておくことにより使うことができる
WSJT v10.0
Tol: frequency tolerance, デコード対象の周波数範囲
DT: Diff. Timeかな?
DF: Diff. Freq.かな.
AFC: Auto Freq. Controlとかでしょうか.デコードアルゴリズムを走らせる時に,周波数のドップラーシフト等に追従するようにしてくれる.
Clip: 受信した信号をデコードする前にクリップする.通常は0で,スタティックノイズなどがある場合はこの値を増加させるとクリップしてくれる.
Exclude: Ave. Messageのから,最近のメッセージをExcludeする.DFやDTが著しくおかしいデータが入ってしまった時に前までのデータが汚染することを防ぐ.
Freeze: Enableにし,赤のスパイク波をクリックする(周波数を決める)ことで,DFを考慮したTol[Hz]幅の周波数のみをデコード対象とする.
知見みたいなものとか.
メイン画面のスペクトル表示の赤いラインは周波数偏差(SYNC TONE)を,青いのはDTが何秒かを示し,緑は謎.
緑は,平坦だったらといあえずOKらしい.バックグラウンドのノイズを示すらしい.変にうねってたりするとノイズがリズミカルではないということらしい.
一度同期が取れたら,赤い波形(スパイク波)をクリックしてFreezeし,Tolを小さくしておく(100Hzもしくはそれ以下)
そうするとその時点のDF値をもとに解析をしてくれる.
JT65のショートハンドメッセージのテキスト欄に「?」が表示される原因として,赤のSYNC信号を選択してFreezeされていないか,Tolが100以下に設定されていない.
または,メッセージテキストが全て解読されていないなどの原因がある.
WSJTは平均化処理によるデコード機能がすごいらしい.
メイン画面で見えてなくても,複数回同じものを受信したものを相加平均をとることでS/Nをあげて,デコードする.
これのためにExcludeボタンとかがあるのか.なるほど.
ディープサーチ機能もある.
これはCALL3.TXTに記載されているコールサインとの比較をして,デコードを補助する的なもの.
ノーマルとアグレッシブとアグレッシブ+平均化データを用いるというモードがある.
ディープサーチも失敗することがあるので,本当にあっていそうなデータか疑って確かめる目が必要らしい.
送信開始から10秒以内であれば,送信メッセージを変更しても受信が成功することが多いらしい.